『No.10』について
お久しぶりです。久しぶりのブログですが、どうしても書かなければならないという気持ちと、これを書くべきなのか迷ってる気持ちがあります。
書いたこの記事を読み返しても、面白くないと思ってますし、もしかしたらあなたの気分を害してしまうかもしれません。薄々みんな感じている内容だろうし、わざわざ書くまでもないかもしれません。
ただ、知っていて欲しいこともあるので……やっぱり公開します。
何卒ご自衛ください。では以下本題。
『No.10』について
2018年8月1日、発売となりましたAqoursのシングル『Thank you, FRIENDS!!』。
このシングルに収録のカップリング曲『No.10』ですが、タイトル『No.10』の意味するところは勿論、Aqoursたち9人にプラスして存在する、彼女たち9人を応援する我々観客らの総称としての「10人目」を意味しています。
この10人目について歌った曲、『No.10』とは「一体なんなんだろう?」というところから、思ったことを書き残した感想が今回の記事です。
「10人目」という存在とAqours
「10人目」という存在は、AqoursのライブMC内で触れられたり、舞台演出の一環として取り込まれてきており、またアニメでも明確に存在が位置付けられた、ライブ等含めたAqoursたちの物語の片隅に居る無名の者たちのことです。
我々「10人目」は、
最初にAqoursたちが立ち上がり1歩を踏み出したとき
彼女たちが道に迷いそうになったとき
そして彼女たち自身の「輝き」を見つけたとき
そんな時はいつも彼女たちの隣で、
時に声援を送り
時に固唾を飲んで見守り
時に喜びを分かち合い
時に悔しさを共に噛み締め
そうやってAqoursたち9人を影で支えきた。
それが「10人目」なのでした。
彼女たちが「輝き」を求めて、足掻いて足掻いて、足掻きまくって、ひたむきに夢を追い続ける、その姿の傍観者であり目撃者だったのです。
それが、今回の曲ではAqoursたち9人が、その「10人目」に向けて、「10人目」の歌を歌う。
我々「10人目」とはこれまで、傍観者であり目撃者であり続け、AqoursであってAqoursではない、Aqoursの物語に出てくる無名の者たちだったのです。
これまでAqoursたち9人は、彼女たち自身の輝きはどこからくるのか、Aqoursらしさって何だろうと、ひたすら自分自身に向き合い、問い掛け、全力で走り続けてきました。そんな彼女たちはこれまでの楽曲で、決して「10人目」の方を振り向いたりなんかしなかったはずなのです。なのに。
「この『No.10』という曲は、一体なんなんだろう?」
「なぜ今、『10人目』のことを振り返るのか?」
それが最初に感じた、この曲への違和感でした。
今伝えなくてはいけない「10人目」への想い
歌詞を読んで行きます。
長いようで短くて
この道はいつも 出会いをくれたから
今があるんだね
長いようで短いこの道というのは、Aqoursが辿ってきたこれまでの道のりのことでしょう。この歌が「10人目」への歌ということから、「出会い」というのは、ライブやイベント、さらにはアニメやその他のメディアを通して、Aqoursたちと出会ってきたことを指しているのでしょう。
ステージは9人でも
ここにいるみんなが 10人目だって感じて
いまがあるんだよ
「ステージ」や「ここ」というのは、有り体に言えば4thライブのステージや会場、ライブビューイングの劇場のことでしょう。そこにいるみんなとはその観客のことで、それが「10人目」だと言っているのです。
こころがつながる 喜びを知ったよ
たくさん支えてくれたね
泣けるよ本当に
前段で触れた通り、彼女たちの様々な場面で支えてきた我々への感謝の涙を流しているということなのでしょう。
感謝しかないけれど 伝えきれないんだ
全身つかって語ろう 君も仲間だよ
我々観客である「10人目」へ「君も仲間だ」とAqoursは言ってくれているのです。
また言葉や歌だけではなく、全身を使ってその気持ちを伝えたいとのことで、どのようなパフォーマンスになるのか楽しみなところです。あるいはもっと別の意味なのか。これはライブでの演出を見ないことには分からない部分でもあります。
変わらないものはない
なんとなくわかる
でもきっと変わらない この熱い気持ち
「変わらないものはない」、つまり全てのことが変わっていく、そんな予感を歌っています。
そんな予感の中、「熱い気持ち」だけは「きっと変わらない」という、ここの表現は非常に重要に感じます。
夢はいつまでも 追いかけていいよね
うなづいてくれる君が
好きだよ本当に
Aqoursはこれまで、我々「10人目」のことなんか気にせず、ただひたすら前を向いて走ってきました。なのに、今になって「夢を追いかけていいよね」と、我々に同意を求めます。
そんな問いへの答えなんて決まっています。良いに決まってます。それなのにわざわざ聞いているのです。
これは「Yes」しかないような同意を求めて、確認し、そして「好きだよ」と告白しているのです。
ああ忘れないでよ みんなここにいたことを
思い出を何度もつくろう
そしてまた 光へ手を伸ばそう
ライブやイベントの楽しかった時間というものはいつもあっという間に過ぎてしまいます。しかし何気ない日常に戻ったとしても、また次の楽しみに向かって精一杯頑張ろうというのが、それこそがAqoursらしさ、Aqoursのイベントの良い一面だったと思っています。
でもそんなことは、言わなくても伝わっていたはずなのです。「忘れないで」なんて言われなくても、その時みんなで過ごした時間が楽しかったことなんて忘れるはずがないのです。この先もずっと、Aqoursのイベントを楽しみに生きている限り、ずっとです。
感謝しかないけれど 伝えきれないんだ
全身つかって語ろう 君も仲間だよ
10人目は君だよ 君も仲間だよ
Aqoursの9人と、彼女たちを支える我々「10人目」で今までもやってきて、ここまできたんです。今更、「10人目」が我々で、みんなが仲間だなんてことはわかっているはずのことなんです。
我々「10人目」も含めて、Aqours全員で辿って来た、長かったようで短くも感じる、この道。
そこでたくさんの人と出会い、名も知らない同士で一緒に彼女たちを応援してきました。
彼女たちはいつも我々に感謝の言葉を口にしてきました。それは十分に伝わっているのです。
夢をいつまでも追いかけていて欲しい、そんなのは当たり前なのです。
みんな一緒に彼女たちの活躍を応援していて、そしてそのことを忘れるはずがないのです。
我々は「10人目」なのです。Aqoursたち9人とともに、苦楽を共にし感動を共有する仲間なのです。
「なぜそれを、Aqoursは歌にして歌わなければならないのか?」
それは終わりだからです。
たとえAqoursが終わってしまっても、この日のこと、一緒に楽しい思い出を作ったことを、「忘れないで」という、
たとえAqoursが終わりという最大の変化を迎えても、きっと今感じている熱い気持ちは変わらないでいて欲しいという、
たとえ9人でのAqoursのイベントが無くなってしまったとしても、我々が「10人目」であること、仲間なんだってことは変わらないでいてねという、
これは遺言なのです。
まとめ
『No.10』とは、おそらく次の4thライブで最後、ファイナルライブが告知されます。その時の彼女たちから我々へ、遺したい気持ちを率直に表したそんな歌なんだろうなと。
ぼくにはそうとしか聞こえなかった、という感想です。