Aqours 3rd LoveLive! 埼玉Day.1の感想

お久しぶりです。何にも考えてないン17歳QhooLwoです。

 

色々全貌が見えてちゃんと心を整理してから綺麗に文章としてまとめようと思ってましたが、無理ですわ。下書き無しのぶっつけ3rdライブ感想を書きます。

 

予めご了承いただきたいのは

  • ネタバレします。
  • セトリとかはネットで確認してください。
  • ぼくの眼球が捉え、脳が記憶したことを、あたかも事実であるかのように書きます。

 

以上のことを念頭入れて頂きましたか?

ではぶちまけていきます。

 

開幕前

「ついにこの日が来た!」という実感はありませんでした。今日も昨日と同じような、ある日常の延長線上にある土曜日、というのが意識低い私のその日でした。

 

少し違ったのはいつもより少しだけ朝早く起き、バタバタと荷物をまとめ上げ、予定の新幹線に乗り込むべく、脇目も振らず走り出したこと。

 

今日はAqoursの 3rdライブだ。

 

そして現地に着き、それは始まったんだ。

 

QhooLwoの3rdライブ体験

まだ開幕したばかりのツアーにいきなり総括みたいな見出しを付けます。

 

正直に言います。ほとんど全てを覚えていません。その日の内はまだ幾らか覚えていたように思います、でももう今となってはほとんど何も思い出せない……

 

それぐらい、それは“衝撃”だったんです。

 

2017年2月26日のあの日に起きたことを、自分の体験として実感できないまま、ただ漫然と過ごしてきた私の日常に

 

突然舞い降りた 「答え」

 

あの日の出来事が起こした感動がなんだったのか

 

あの日の出来事を自分の中で納得したくて

 

でもどうしても何かに引っかかってくすぶっていた私の全てを

 

吹き飛ばし 舞い降りた

 

それが

 

 

 

『Pianoforte Monologue』

 

ラブライブ!サンシャイン‼︎ アニメ2期BD 第3巻 封入特典曲、桜内梨子のソロ曲

 

それが流れ始めた時、

桜内梨子役の逢田梨香子さんが歌い踊る姿が目に入った時、

最後の一音が会場に鳴り響き、静寂が訪れた時。

 

気が付けば私は目を泣きはらし、この曲を聴くためにここに来たんだと、そう感じたのです。

 

以下、単なる感想

折角のAqoursたちのライブツアー初日、大変な幸運にも現地で見られるという中、イチ推しの高海千歌ソロ曲『One More Sunshine Story』や大好きな『“MY LIST” to you』、アニメで初めて見たときから感動して何度も何度も聴き込みまくった『WATER BLUE NEW WORLD』 、『WONDERFUL STORIES』。それらのライブ演出の内容を記憶から全て消し去ってしまうほどの感動。

 

私が『Pianoforte Monologue』の何に感動したのか。

以下感想、というか『Pianoforte Monologue』について思うことを殴り書きします。

 

アニメ1期『#11 友情ヨーソロー』

突然ですが、まずアニメ1期11話を振り返ります。

 

『#11 友情ヨーソロー』とは、高海千歌が目指す輝きを渡辺曜桜内梨子が再認識、再解釈する物語で、その最後に『想いよひとつになれ』が披露されます。

 

桜内梨子が『想いよひとつになれ』を演奏するクライマックスは、幼少の頃から続けてきたピアノに輝くものを見出せなくなっていた彼女が、ピアノから離れて活動するAqoursが楽しいと思い始めた自分と改めて向かい合うシーンです。

 

彼女がかつて抱いていたピアノを弾いていて楽しかった思い出、ピアノで表現する喜び、ピアノが大好きだという想いといった、彼女が元々初めから持っていた輝きを閉じ込めてしまっていました。その気持ちに、彼女自身が答えを出すシーンなのです。

 

つまり、渡辺曜の抱えていたアンビバレンツが解消され、桜内梨子Aqoursにいることと引き換えに閉じ込めたピアノへの気持ちを自由にしたのがこの#11の物語であり、そこで披露された『想いよひとつになれ』という曲は、結束を新たにしたAqoursたち自身のアンサーとして、その役割を果たしたと、私は解釈しています。

 

なので、『想いよひとつになれ』という曲が持つ物語中での役割、あるいは歌詞の指し示す意味という面において、桜内梨子だけのソロとしてアンサーを出すことを必要としていない、この時点で完成された曲である、というのがまず押さえておきたい一つ目のポイントです。

 

Aqours 1st LoveLive!

しかし、例外が起きます。

 

Aqours First LoveLive! 〜Step! ZERO to ONE!!』、Aqoursのアニメ1期の軌跡をなぞるように行われたこの公演では、各挿入歌がアニメさながらの舞台演出、衣装、振り付けがなされて演じられました。

 

想いよひとつになれ』もその演目の一つでした。

 

前述の通り、『想いよひとつになれ』のアニメでの意味は、桜内梨子が長年続けてきたピアノに輝きを見出せなくなっていたことに向き合うものでしたが、そもそもその状況をライブで再現することは不可能なのです。

 

桜内梨子を演じる逢田梨香子さんがそれまでの3ヶ月間、本当に真剣に、想像を絶するプレッシャーと緊張の中練習してきたであろうことを私は信じて疑いません。

 

しかし不可能なのです。

 

幼少の頃からピアノを続けてきた桜内梨子をあの場で演じることは。

 

そして例外は起きたのです。

 

アニメのキャラクタ桜内梨子ではなく逢田梨香子さんが、ほぼ完全にアニメを再現するライブの中に登場する、という唯一の例外が。

 

そしてこの例外が、脚本に無い、決して無視のできないほどに大きな反響と感動を産み出してしまったのです。

 

アニメ2期『#5 犬を拾う。』

無印も含め、アニメとシンクロしたライブ演出をプロジェクトの宣伝文句としてきたラブライブ!。その根幹とも言えるキャラと声優のシンクロ性に例外が起きたことは、2期アニメ制作においておそらく逼迫した課題として挙げられたのではないかと私は想像しています。そしてその解消がなされたのが、

 

アニメ2期第5話『#5 犬を拾う。』

 

だと想定しています。

 

この話を私がどう見ているかを説明します。

 

前述の1stライブにおいて発生した例外とは端的に言うと、長年ピアノを続けてきた桜内梨子とピアノを練習して 3ヶ月の逢田梨香子さんの間にあるギャップだと言えます。

 

そのギャップを解消する話として2期5話を観ると、桜内梨子が苦手とする犬(しいたけ)を克服する構図が浮かんできます。

 

逢田梨香子さん自身は犬好きだそうで、キャストがキャラへ寄せるのとは逆に、キャラ(桜内梨子)をキャストへ半ば強引に合わせに行った、とも言えるでしょう。

 

ただ、それだけではなくラブライブ!サンシャイン‼︎において、犬は重要な装置として役割が与えられています。

 

桜内梨子と犬の関係で観ますと、高海家のペット「しいたけ」や近所の喫茶店の「わたあめ」といった犬は、それまで桜内梨子のことを執拗に追いかけ回すシーンなどがありました。そして、そのシーンの後には桜内梨子がメンバー、特に高海千歌と少しずつ打ち解けていく様子が描かれる記号としての役割が犬にはあります。

 

そして、自らしいたけへ手を差し伸べるラストシーンが印象的なこの『#5 犬を拾う。』では、拾い犬との触れ合いを通して、彼女はこう語ります。

 

私ね

 

もしかしてこの世界に偶然ってないのかもって思ったの。

 

いろんな人がいろんな想いを抱いて

その想いが見えない力になって

引き寄せられて

運命のように出逢う

 

すべてに意味がある

見えないだけで きっと。

 

そう思えば、素敵じゃない?

このセリフは、(私にとって。前後の文脈をガン無視して)1stライブで起きた例外についてエクスキュースしているように聞こえたのです。

 

あの時起きたことは偶然なんかじゃない

必死に練習をしてきた逢田梨香子さん

そして「やらせて下さい」との彼女の希望を受け止め支えてきたスタッフ

失敗して手を止めてしまった彼女をステージで各々の形で励まし見守ったメンバーたち

 

そして声援を送った我々観客。

 

お互い名も顔も知らない人たち同士があそこに居合わせ、各々が抱く各々の想いが

 

やがて一つの見えない力となって、まるで運命のような例外的な感動を生み出したのだ

 

と。そう私には聞こえたのです。

 

逢田梨香子さんはあのライブの直後に、「最後の最後まで信じてくれていたチームの方々を裏切ってしまった」、「失格です」と謝罪の言葉を綴っていました。でもこの5話の桜内梨子のセリフは、そんな逢田梨香子さんに対するメッセージな気がしてならないのです。

 

Aqours  3rd LoveLive!

そして『#5 犬を拾う。』が収録されたアニメ2期BD 3巻の封入特典曲『Pianoforte Monologue』、桜内梨子のソロ曲がついにAqours 3rd LoveLive 〜WONDERFUL STORIES〜にて披露されました。

 

ピアノをイメージした背景映像の前で、伸びやかに、そして優しく歌い踊る逢田梨香子さんの姿を見たとき、私はその場で腕を動かすことすらできないほどの衝撃的な感銘を受けたのです。

 

1stライブで『想いよひとつになれ』を演奏した逢田梨香子さんは、あの時、あの瞬間だけは決して桜内梨子を演じられませんでした。

 

逢田梨香子さんは桜内梨子を必死で演じようとしたはずです。しかし、あの日、その熱い願いは心の中で眠っていたのです。

 

あの瞬間、たくさんの人の想いが声援となり、綺麗ではないかもしれないけど、どこか優しい音として会場に響き渡り、彼女の中に眠る桜内梨子に「目覚めて」と呼ぶ声として流れ込んだのです。

 

逢田梨香子さんが震えるほど緊張して一人で向かった鍵盤は、だけど一人じゃなかったのです。彼女の中の桜内梨子は「いつも 繋がってるね」と、きっと語りかけていたのでしょう。

 

だから彼女の存在を信じることができ、想像を絶するプレッシャーの中でも恐れず「やってみよう」と決められたのでしょう。 


そして繋がる気持ちを信じて必死に演じてくれた彼女へ、桜内梨子はお礼を言う代わりに音で、メロディで返事を奏でたのです。

 

 3rdライブのあの会場で

 

例外的に乖離してしまっていた桜内梨子逢田梨香子さんが再び出会えて

 

その嬉しさを喜びの調べに乗せて

 

桜内梨子逢田梨香子さんを音で抱きしめるのを私は見たのです。